うつ病を治すための4つのステージ
うつ病を治すための基本原則は、ゆっくりと休み、抗うつ剤などの服薬を続けることです。
しかし、当然いつまでも休んでいるわけにはいきません。
かといってすぐに学校や職場に復帰すれば、元の状態に逆戻りするのは目に見えてわかります。
では、どのように段階を踏めば良いのか。
詳しくお話ししていきたいと思います。
(うつの状態の良し悪しは人によって違いますが、今回は「うつ病」と医師に診断される程度まで進行している場合を想定しています)
第一ステージ:まずは、絶え間なく「休み続ける」こと
うつ病になってどうしようもなくなったら、まずは自宅療養することです。
この間、当事者が嫌なこと、避けたいことは絶対行ってはいけません。
焦りが出てきて、自発的に行動(職場復帰など)するなども自粛すべきで、
周囲にいる人たちは必ず止めるようにしましょう。
とにもかくにも、休むことが第一なのです。
会話は、当事者が焦りや圧迫感を覚えるようなテーマは控え、
共感し、心を労わるように接することを心掛けましょう。
第二ステージ:散歩など、負荷が軽いものを始めてみる
ある程度休息すると、本人からアクションを起こします。
この時が、もっとも自発的に焦りを覚える時であり、すぐに元の環境に戻ろうと行動を始めがちです。
なぜなら、休息は心の回復が目的ですが、心よりも早く意欲が回復してくるからです。
なので、意欲が回復してきた頃は、心の回復が追いついていないのです。
それなのに、ほとんどの方がここで無理してしまい、失敗します。
ここもぐっとこらえて、じっくりと休むことを心掛けます。
ただし、何もしないことが逆にストレスになるのであれば、散歩や家事といった負荷の軽いことをやってみるのは良いと思います。
子どもの場合は、このステージが訪れるか訪れないかを見極めたいところです。
子どもの心の病は中々断定しづらく、うつ病に見えてうつ病でないこともあるからです。
いくら休んでも休んでも自分からアクションを起こさない場合、
それはうつ病ではないか、うつ病以外にも心に病を抱えているとみて良いでしょう。
もう一度、子どもとの関係・環境を見直してみましょう。
第三ステージ:学校・職場復帰を目指す。しかし本人のペースで。
心も十分休息が得られ、焦りからなどではなく自発的に行動したいと思える段階まできて、
やっと学校や職場などといった環境に復帰できる体制が整ったと言えます。
復帰ではなく、また別の道を見つけるということもありますが、同じことです。
本人にとってつらくなる兆候が見られれば、すぐに中止して休みを取るようにしましょう。
一番気をつけなければならないのは、当事者が本当に精神的に回復しているかということです。
本人では中々気付けないものですが、周囲から判断するのも困難なことです。
医師と相談することが望ましいでしょう。