子どものメディア依存を防ぐために予防と対策
メディアに触れていることは、決して子どもにとって悪いことではないと先日お話しました。
しかし、「依存」とそれはまったく異なります。
長期に渡って毎日長時間メディアに触れている場合、「依存状態」になる可能性は否めません。
「依存状態」にならないように、またその状態から脱却を図るためにできることを考えていきたいと思います。
まずは、なぜ依存状態になるか
1、メディアの世界だけが、自分を許容してくれると思い込んでいる
2、メディアと外の世界のギャップが強く、現実はつらいことしかないと思い込んでいる
3、家族を主に、心の奥底では誰かに構って欲しいと思っており、あえてそういう行動を取っている。
大きく挙げるとこの3つです。
なぜ依存状態になるかの視点を持っていることで、必然的に対応すべきことが見えてきます。
上のような状況にならないような環境作りを目指すのです。
予防策として〜子どもと話すこと〜
まずは、子どもが「依存状態」にならないようにできる「予防策」の手段からです。
先にも述べましたが、子どもがメディアに触れること自体は悪いことではありません。
ですから、依存してからじゃ遅いと思って、それを取り上げるなどの行為は決してしないでください。
最も良い予防となるのは、子どもと話すことです。
このことによって、先に挙げた3つのポイントは全て満たせるものと思って頂いて大丈夫です。
そのメディアの内容のことでもいいですし、子どもを否定するようなことでなければ何を話しても構いません。
現実における人と人の関わりにおいて、子ども本人が意味を見い出せる場が近くに欲しいのです。
そのような場所を作っておけることができれば、メディアへの「依存」が芽生えることはほとんどありません。
既に依存状態になってしまっている子どもへの対応について
依存している子どもの場合は、対応により繊細を極めます。
子どもの意識の中に「結局、○○(ゲームでもなんでもいいです)ばっかりやってるのが気に食わないだけじゃないか」という気持ちが少なからず存在します。
そういう気持ちが非常に頑なになって、反発心として凝り固まっていることが考えれるわけです。
この状態を打破するためには、子どもと対話する環境は勿論必要ですが、
「子どもの依存状態を何とかしよう」という気持ちで接してはなりません。
なぜなら、この場合子どもは『無条件での肯定』を欲しています。
どういうことかというと、「親は【メディアから切り離された自分】であって欲しいと思っているんだ」と、子どもは思っているのです。
これを無条件だとは、子どもは思えないのです。保護者様のの立場からどんな正しい理屈があったとしても、です。
話が戻りますが、子どもからメディアを取り上げようとすることが良くない理由も、
「【メディアに触れている自分】だと気に入らないんだ」という気持ちが芽生える可能性が非常に高いからです。
ここは重要なポイントですので、是非覚えておいてください。
いかに子ども中心の考え方ができるかがポイント
「子どものためを思って」する行動は、子どもにとって条件付きの愛情としか考えられません。
大事なのは、「子どものためを思って」行動することではなく、「子どもを中心として」行動することです。
不登校も、メディア依存も、どれだけそれを意識して行動できるかがキーだと言えます。