子どもと精神疾患において誤解されがちな3つのこと
「うちの子どもはおかしいんじゃないかしら」
保護者の方で、そんな風に思ったことはないでしょうか。
中には、精神疾患だと思って医者に連れていった方もいるかもしれません。
東京家学のスタッフの不登校を経験した者の中では、親御さんに医者に連れられていった者もいます。
確かに何か患っているのではないかと心配する保護者の方のお気持ちも察します。
しかし、何も根拠がないまま子どもを医者に診せにいくことは、子どもの気持ちを傷つける可能性もあるので、注意しなければなりません。
今回はスタッフの経験を通して、不登校問題を中心に、子どもと精神疾患について誤解されがちなポイントをご紹介します。
1、精神病が原因で不登校になる可能性は極めて低い。
不登校になる子どもというのは、自らのSOSサインに気付くのが早いと言えます。
だから、防衛反応として、家から出ないという選択がされているわけです。
このため、少なくとも不登校の初期状態においては、精神疾患の可能性はだいぶ低いと思われます。
(逆に問題なのは、精神疾患にかかってしまう子どもは、自分が感じる痛みに対して鈍感である場合が多いため、
自らが精神疾患にかかっていると気付かないまま過ごしている可能性があることです。)
しかし、不登校になってから精神疾患を併発する可能性はある。
不登校の子どもは自分の安全な場所を求め、必然的に家庭を求めるわけですが、
家庭生活においてもあらゆるプレッシャーが襲いかかってきます。
保護者様から登校を強制したりするのは勿論、何も言わない状態でも子どもは「ここにいていいのかな?」という不安が付きまといます。
その時に、周りから(主に家族)肯定的な反応が得られないままになると、もしかしたら精神疾患を誘発することになるかもしれません。
3、子どもにとって一番良い対応は、いきなり医者に連れていくことではない
「そんなこといったって、子どもが病気かどうか医者に連れていかないとわからないじゃないか」
そんなふうに思われるかもしれませんが、
もし本当に精神疾患の心配があるようでしたら、
まずは子どもに知られないように周囲との相談をしてみてください。*1
その上で、医師との相談を図ってみてください。医師との打ち合わせを行うなどして、今後の対応を考えるべきです。
(あまり優良でないところだと、いきなり子どもを連れてくるように言われるかもしれません・・・)
子どもにとって一番良い対応は何か。
それを考え、周囲との相談を大切にして行動していくことが重要です。
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*1:病気でない状態にも関わらず、子どもを医師に連れていく行為は、子どもにとって非常に大きなショックとなる可能性が高いです。