ADHD〜注意欠陥・多動性障害〜ってなんだろう?
最近テレビなどでも多く取り上げられていますので、ご存知の方も多いかと思いますが、
今回はADHDについてお話していきたいと思います。
ADHDとは
Attention・・・注意
Deficit・・・欠陥
Hyperactivity・・・多動性
Disorder・・・障害
の頭文字をとった、発達障害の一つです。
その名前の通り、注意力が欠陥していて落ち着きのない障害、ということです。
発生率は2〜5%ですので、多くてクラスに一人、少なくても学年に一人の割合でADHDの子供がいるということになります。
詳しい症状は大きく分けると以下の3つです
・【不注意】…集中を持続させることができない、行動を順序立てることができない、など
・【多動】…そわそわする、しゃべりすぎる、など
・【衝動】…我慢することができない、など
【多動】と【衝動】の症状は成長とともに治ることが多いですが、【不注意】の症状は年をとっても治ることは少ないようです。
3〜4歳の子供は健常児でも不注意と過反応があるため、あまりADHDの子は目立ちませんが
小学校に入ったあたりからルールが増え、クラスの人数も増えるため、問題が顕在化しがちになります。
最初の頃は、お友達はまだ発達しきってはいないので問題に気が付いていない事が多いのですが、
小学2年生頃から周りの子供たちは何が問題なのかを認識し始めてきます。そしてADHDの子供が周りから非難される様になるのです。
対処法
1、できなかったことを叱るのではなく、できたことを褒める
良くない行為も多く出てきますよね。
しかし、ADHDの子供を叱る対応は一時的にその場でその行為をやめるだけであって、根本的な解決にはなっていません。
また、その叱った人を避けるようになったり、自尊心が低下したり、対立場面で攻撃することを学んでしまう恐れもあるのです。
そのため、できる限り叱るという行為は避けた方がいいようです。
できたら褒める、できたら褒めるを繰り返していくうちに、それが習慣化されて身についていくのです。
2、周囲の人にADHDであることを説明し、協力を仰ぐ
ADHDの子供は一見すると普通の子に見えるので、周囲の子供や大人たちによって非難されるかもしれません。
それによってADHDの子供には以下の3つを引き起こす可能性があります。
1.自尊心が低下する
2.反抗的になる(反抗挑戦性障害)
3.他者への言語的、身体的攻撃(行為障害)
そうしてこの3つがひどくなると非行などに走る場合が多く見られます。
ADHDの利点
これまで、ADHDの負の要素ばかりあげてきましたが、もちろんいいところもあります。
・色々なことに興味をもつ
・とりかかると早い
・創意工夫をする
・気に入った出来事は熱心にできる
などなど。これらの長所を上手に生かせば社会で活躍する人になるかもしれません。
例えば、誰もが知っている発明の天才エジソン。
彼は幼少期から興味の対象が目まぐるしく変わる子でした。
学校では気が散りやすく、成績も振るわず、先生も手を焼いていましたが、母親が彼の才能を見出し、独自の自由な教育を施しました。
大人になったエジソンは同時にいくつもの研究を進行させながら、創造的な発明を次々に完成させていったと言われています。
他にもベンジャミン・フランクリン、モーツアルト、アインシュタイン、ヘミングウェイがADHDだったのではないかと言われています。
子どもとの接し方において必ず正しい法則というものはありませんが、
ADHDの疑いがある子どもには、短所に目をやるのではなく、長所を伸ばそうとする育て方を重点的に意識するのが良いかもしれません。
ビジネス系・芸術系・発明系など様々な分野出活躍している有名人が多いので、いいところを積極的に見つけ、伸ばしてあげる子育てを心掛けてはいかがでしょうか。