子どもの成長の妨げとなっていることを、発達心理の観点から考えてみよう
子どもが学校に行かなくなったり、突然勉強しなくなったり、友達と遊ばなくなったりすることがありますが、すぐその原因を知ることはできないことが多いのです。
このような時、一体何が原因で、子どもの成長の妨げが起こっているのか、一刻も早く知りたいとお思いになるでしょう。
今回は、「発達心理学」の観点から、子どもの成長について考えていきたいと思います。
成長段階と発達要因から俯瞰する
「発達心理学」とは、「心理学」の派生分野で、年を重ね、発達・成長していく過程で変化していく人間の心理を研究する学問です。
以下の引用をご覧下さい。発達心理学者エリクソンによって考えられた成長段階と、その発達要因です。
エリク・H・エリクソンによると
1. 乳児期 (基本的信頼 対 不信)
2. 児童期 (自律性 対 恥、疑惑)
3. 遊戯期 (積極性 対 罪悪感)
4. 学齢期 (勤勉 対 劣等感)
5. 青年期 (同一性 対 同一性拡散)
6. 成人期・前 (親密さ 対 孤立)
7. 成人期・後 (生殖性 対 自己没頭)
8. 老年期 (統合性 対 絶望)の段階があるとした。
エリクソンは、それぞれの時期において()内の対になっている要因が、
感情の中でジレンマとして抱え、成長・発達していくという風に解釈しています。
その時期における、要因に対する経験が問題か?
この仮説が正しいとするならば、それぞれの時期の要因において経験が乏しい、あるいは不均衡な経験であった場合、
そのことが成長の阻害要因として出てきていると言えるかもしれません。
例えば、遊戯期における「積極性」の経験が乏しかったり、あるいは学齢期における「劣等感」があまりにも強すぎたり・・・
このように探っていけば、もしかしたら原因までたどり着く手がかりとなるかもしれません。
今回の内容が参考になれば幸いです。
私の発達心理学における知識も豊富というわけではないので、ここまでに留めておきたいと思います。