家庭内暴力を奮う子どもへの接し方 その1
家庭内暴力はどの家庭でも起こっている・・・
というほど頻繁にあるわけではありませんが、意外と少なくありません。
不登校の子どもでも時折見かけることがあります。
家庭内暴力はなぜ起こるのか。
これは非常に難しい問題ですし、先に答えを見つけようとしても実際にはあまり意味がありません。
まずは、家庭(特にお母さん)に対して暴力を奮うようになった子どもと、いったいどうやって接していくべきかを考えなければなりません。
恐怖感をもたないこと
そんな子どもと接する上で重要なのは、恐怖感を持たないことです。なぜなら、
1、恐怖感を持ったままコミュニケーションを取るのは難しい
2、子どもの中に植えつけられた恐怖感によって、暴力がエスカレートする
1は理解されたと思います。さて、2はどういうことでしょうか。
それは、こちらが恐怖感を持てば、相手にも伝染し、恐怖感を持たれるということなのです。
子どもの抱く心境はこうです。
暴力を奮ったことで相手に恐怖感を持たれてしまった。
相手は自分を憎んでいるかもしれない。
ここでやめてしまったら、次に暴力を奮われるのは自分かもしれない。
暴力をやめることはできない。
・・・さらに、家庭内ということで自分に近しい人への暴力ですから、
単純に見放されてしまう、ということへの恐怖感も抱くでしょう。
自分を見てくれなくなってしまう、という思いがそこにあります。
暴力を奮う子どもは、結果的にはフラストレーションを発散させているだけになりますが、
心の内は単純に衝動性という言葉だけで片付けられないほど複雑に絡み合っています。
そこに恐怖感をもたせるということは状況を悪化させる一方だと知ってください。
恐怖感を持たないためには
とはいえ、子どもが暴力的になれば、やはり恐ろしく感じてしまうのも無理はありません。
単純に暴力の脅威という意味ではなく、その子ども自身がどうなってしまうか、家庭はどうなってしまうのか、
というところで強く恐怖を覚えることになるでしょう。
打ち勝つには、その恐怖をはっきり自覚して、向き合っていくより他はありません。
考えないよう考えないよう避けてしまえば、向き合う体力を持つことができず、また必要以上の恐怖に苛まれることになってしまいます。
はっきり自分と、そして子どもと向き合っていかねばなりません。
乗り越えていくために、最低限必要とされる態度です。
次回は、どのようにして子どもと向き合っていくかについてお話します。