自己を肯定できる人間になるために
今回のお話は、読んでいる方というよりも私たち側が心に置いておかなければならないことです。
先日、自己嫌悪感克服方法というトピックを投稿しましたが、
その最後に、自己を肯定することについて少しお話しました。
自己を肯定する必要がある時
常日頃から「自分はありのままの自分で良いんだ」と思えるような環境が理想的ですが、
子どもが自己否定・自己嫌悪に走っている時には特に気を配りたいところです。
自己肯定のためのプロセス
?自己否定につながっている自身の短所・弱点・コンプレックスを認めるということ。
これが非常に難しいのです。長い月日を重ねて捉われていれば、それだけ時間もかかってしまいます。
また、本人の気質によっては、素直にそれを認めることができない場合もあるでしょう。
何より「認める」ということそのものが難しいのです。
この点については後述します。
?自己否定の原因を認めた上で、克服すること。
ここからのプロセスは自己嫌悪感克服方法に当てはまるのでご参照ください。
しかし、自己否定に繋がっていることがしっかり認められていなければ、このプロセスが逃避になってしまうのです。
例えば、数学が苦手な子が何とかできるようになるために勉強を頑張っていますが、
これが、自分は数学が苦手な人間だ、だけれど頑張ってできるようになりたいと願って頑張っているのか、
それとも、自分は数学が苦手なんて認めたくない、そんなの自分じゃないと思い、恐怖と不安に駆られて頑張っているのかで違いがあり、
結果として点数がとれたとしても重要なポイントは押さえられていません。
後者は逃避であり、自己否定から抜け出せていません。
この状態から仮に頑張れたとしても、本人の成長には繋がっていないのです。
もしまた自信を失った時、そこにリバウンドしてしまいますから。
自分がここが弱い、でもその上で克服したいと思える状態でなければ次のステップに進むことはできないのです。
自己肯定感を得られるかどうかは周囲次第
ありのままの自分で良い、自分は自分で良いんだと思えないのは、自身の弱点が何らかの恐怖や不安に晒されているためです。
そして、それを決定づけるのは周囲からの目、影響に起因するのです。
例えば、勉強が苦手だということを周囲が責め続ければ、もちろんありのままの自分で良いとは中々思えないでしょう。
まずは、周囲からその短所を認めてあげるということから始まります。
「でも、そんなことしたら本人は『じゃあいいや』と思って怠けてしまうのでは・・・」
そんなことはありません。あるいは勘違いがあるかもしれませんが、「認める」と「許す」では違います。
確かに、勉強が苦手なことを「許す」と、別にやらなくていいんだと思ってしまうかもしれません。
そうではなく「認める」のです。
許すわけでもなく、かといって叱るわけでもありません。ここに「認める」ということの難しさがあります。
コツは、本人も周囲も「それに対して何かしなければならない」という強迫観念を捨てるということです。
それを「何かしなければならない問題」と捉えることが、既に認めるということを放棄しているのです。
周囲が認め、本人が認め、そこから再度見つめなおした時に克服しよう思った時からが、ようやく次のステップになります。
自分の弱点を克服するのか、それとも自分の長所を伸ばすことで克服するのか。
どちらにせよ、未来は開けています。