アサーティヴなコミュニケーションとは
前回の続きです。
コミュニケーションには、アグレッシブ、ノンアサーティブ、アサーティブの3つがあるというところまでお話ししました。
それぞれ、どう違うのかお話したいと思います。
アグレッシブ
自分中心で、相手のことを顧みないコミュニケーションの方法です。
悪く言えば、自分勝手です。
例えば、相手の気持ちや事情を考えず、自分の欲求や用事を押し付けるなどですね。
これは、例え優しい口調で言ったところで同じです。
不登校の子どもに、理由も聞かず登校を強制するようなこともアグレッシブな接し方と言えます。
皆様は、このような接し方をしないことを願っています。
ノンアサーティブ
自分の気持ちは出さず、相手の気持ちに合わせる方法です。
アグレッシブとは反対に、相手の欲求に自分の合わせていきます。
「本人にあまり干渉せず、意思を尊重する」という方が、誤解してこのように接していることが多いです。
相手の気持ちに寄り添う上で正しいように思われますが、実はそうではありません。
そこに自分の気持ちを出していない以上、寄り添うものがそこにないからです。
時と場合によっては、このように接することも必要になりますが、
相手の欲求に答えているだけでは、心を開くことは不可能でしょう。
アサーティブ
相手の気持ちを尊重した上で、自分の考えを述べる方法をアサーティブと呼びます。
詳しく説明しようとするとかえってややこしいので、例を挙げてみます。
どうしてもAさんに仕事を頼みたいけれど、Aさんは他のことで手がいっぱいになっている場合を想定しましょう。
この時、「今とても忙しいのは承知しているが、Aさんにこの仕事をしてほしいと思う。手が空いた時で構わないから頼まれてくれないか?」
という言い方は、非常にアサーティブだと言えます。相手の事情を知り、気持ちを酌んだ上で、正直に自分の気持ちを伝えています。
これを「忙しいのは当たり前だ!これもやるんだ!」と言うのはアグレッシブな接し方で、ふさわしくないですね。
不登校の子どもの場合は、用事などよりは率直な気持ちを伝える方がよいでしょう。
気持ちや事情を酌んだ上で、自分の気持ちを伝えるということを心がけてみてください。