なぜ「よい子」でいることは苦痛なのか
人に悪く思われたい人、というのはいないと思います。
自傷的な意味で、わざと嫌われるように振る舞ったりなどの例もありますが、
根本的は、誰しも人に好かれ、良く思われたいと考えています。
そのためには「人に好かれる自分」を作り上げていく必要があります。
それは成長とともに自分の中へ自然と組み込まれていきます。
しかし「人に好かれる自分」は、「自分自身がなりたいと思う自分」と統合されていなければなりません。
統合されている状態とは?
例えば、料理を作ることが好きで、将来料理人になりたいと思っていて、実際料理を作って人を喜ばせることができる人がいます。
これは、完全に「人に好かれる自分」と「自分自身がなりたいと思う自分」が統合され、実際に行動できていると言えます。
人から好かれ、自分も幸せ。文句なしですよね。
では、これらが分離してしまっていたら?
仮面をかぶった自分「ペルソナ」
例えば、勉強するのは好きじゃない、むしろ嫌いだけど、成績が良い方が周りに喜ばれるから勉強する。
この場合、「人に好かれる自分」と「自分自身がなりたいと思う自分」は分離してしまっています。
自分は本意ではないが、人に好かれるために長所を作りだして演出すること。
これを心理学用語で「ペルソナ」と言います。ペルソナを訳すと「仮面」。言い得て妙ですね。
何がダメなの?
「本当の自分はこんなのじゃない」というふうに考えてしまい、結局は続かないことの方が多いのです。
・・・というよりは、続かない方がむしろ良くて、それを続けられてしまうと、
「本当の自分を出せばきっと嫌われるだろう」と考えてしまい、本当の自分を表現できなくなることもあるのです。
本当の自分が評価されない→本当の自分が出せない、本当に自分がやりたいことができないと繋がるわけですね。
そうなると心ががんじがらめになってしまいます。
では、どうしたらいいのか?
ところで、人に好かれるために、良い人(子)の仮面を被ることって、
子どもに限らず、むしろ仕事をしている大人の方が仮面を被っていることの方が多いかもしれません。
しかし、「みんなそんなもんじゃない?」と考えてしまうのは早計です。
その点も含めて、続きは来週お話したいと思います。