なぜ、子どもの「うつ病」は未だ世間に認知されていないのか。
ここ10年間で、「うつ病」に対する認知度が高まりました。
職場でのストレスや過労による自殺などが問題視されてからのことです。
そのため、社会・職場におけるメンタルヘルスの環境は改善しつつあります。
まだ大半の企業においては、大きく問題が残っているものの、
「うつ病」などの精神病が理由で休職・退職する、ということが世間一般で当たり前のように認知され、徐々に理解されはじめてきたのです。
しかし、職場環境における、社会人のメンタルヘルスは改善してきたにも関わらず、
学校の子どもたちに対してのそれは、かなり一部の人にしか認識されていません。
むしろ今、「子どももうつ病にかかるの?」と思った方も多いのではないでしょうか。
子どもであっても、精神科へ通って薬を処方されている方は少なからずいるのです。
しかし問題は、先ほど指摘したように「子どものうつ病」について知っているのは、
当事者のご家庭・スクールカウンセラーなどの専門家・学者などばかりで、
世間一般における認知にはまだまだ程遠いのです。
そういった認知が乏しいためか、職場環境を理由に休職・退職することが推奨されてはじめてきたのに対し、
学校環境を理由に不登校になることが推奨されるようなことはほとんどありえません。
同じ心の問題であるのにも関わらず、なぜ子どもたちに対しては中々認められないのでしょうか?
今の職場環境でも未だ改善の余地がありますが、
今の教育環境は、それのさらに10年、時代遅れになっていると言っても過言ではないのです。
10年、20年前までの社会では「心の病」に対して見向きもされていませんでしたが、
今の教育現場ではそれに近い状態なのかもしれません。
子どもの「うつ病」ってどんなもの?
学校環境における子どもたちのメンタルヘルスの現状は?
なぜ職場のメンタルヘルスより認知度が低い現状に留まっている?
次回引き続きお話したいと思います。