パーソナリティ障害とは何か?


うつ病と同様に、みなさんに気にかけていただきたいのが「パーソナリティ障害」です。

パーソナリティ障害は、自己愛的、依存的など十数種類に分類されますが、

そのどれもが、極端な考え方や行動パターンにあり、生活に支障をきたす状態を指します。


障害、というと誤解が生まれがちですが、アスペルガーやAD/HDなどの先天的に発生するものではなく、

挫折や虐待、愛情の欠落などのきっかけから、後天的に発生するものです。

難しいながらも治療は可能とされています。

思春期に差し掛かる頃から表面化することが多いため、うつ病と同様、子どもたちに無関係なことではありません。

どうやって治療・克服するか


パーソナリティ障害に対しては、精神薬の効果は期待できません。

ただし、パーソナリティ障害を持ったまま生活することが起因してうつ病を患う場合もあるため、

その可能性がある場合は投薬を行いますが、その場合でもパーソナリティ障害そのものが改善されることはありません。

なので、治療としてはカウンセリングやその他心理療法を行います。


しかし、医師から「あなたはパーソナリティ障害である」と診断することはほぼありません。

なぜなら、精神科、心療内科にかかる方は、大抵は「心の病気」を心配して来診しますが、

それをいきなり「障害」として診断されれば、かなりのショックを受けることになるからです。

さらに、会社などを休職される場合、診断書に「パーソナリティ障害」と書かれるときまりが悪いだろう、という事情もあります。


そのため、パーソナリティ障害克服の第一歩は、まず自身が知り、自覚することから始まります。

そして、できれば自ら進んでカウンセリングや心理療法を受けて、克服することが近道です。


しかし、子どもの場合は少し複雑になってきます。

その辺りも含めまして、また次回も引き続きお話ししていきたいと思います。